バリの黄昏時
立春を迎え、三寒四温を繰り返しながら春へと向かっていく季節の移り変わりに思いを馳せながら。
遡ること半年前、昨年十月にアジア系アメリカ人の友人の結婚式のため、インドネシア、バリ島を訪れました。
ヌサドゥアの美しい浜辺と、Ritz Carlton Baliの洗練された建築。
アメリカ在住の新郎新婦のルーツは多岐に渡り、アメリカ始め、シンガポール、日本など様々な国からゲストが集います。
姿勢の美しいグレイヘアの女性が目に留まり声をかけると、何と友人のおばあさまでした。
友人と、お母様と、そのご友人も一同に介し、団欒のひと時。
海外の女性は自分の人生に主体的で、自ら主体的に選び、その結果起きた良いことも悪いことも受け入れる強さのある人達が多い。表情も活き活きしていて、ポジティブな熱気を感じます。
日本人の多くは交通機関や公共のサービスにも恵まれ、社会的通念としての人生歩み方もある程度は保証され、機能的に充足した社会で生きています。半面、快適な環境だからこそハプニングに弱かったり、コンフォートゾーンを抜け出せない国民性でもあるように感じます。
国境や言語を越えて人と交流ができるのはとても幸せなこと。
異国の文化や思考に触れることは、私の心の栄養です。
セレモニーが終わり、ウブドに観光へ。
寺院でバリ舞踊の稽古を受けている現地の子供たち。芸事を磨くその様はとても美しい。
己の身体と頭脳を駆使して一つの分野を専門的に特化していく部分は、美容師と重なる点があり、これまでのキャリアを思い出してエモーショナルな気分に。
滞在中に、幸運にもバリ・ヒンドゥー教の儀式の一つ、Purnama (プルナマ)に参加することができました。満月の日に行われる祭事、別名「フルムーンセレモニー」です。
サロン(腰布)とスレンダン(腰帯)を腰に巻き、感謝の祈りを捧げます。
自然と信仰が繋がっている点は日本も共通するところがありますね。
兼ねてより、恋焦がれていたAmandari。
インドネシアではIbu(イブ)が女性での敬称だそうで、イブの名のもとダイニングに案内してもらい、ランチを頂きました。
灼熱の太陽の元、大理石のひんやりした空気と、木造りの涼しい建築空間がウブドの景観と静かなハーモニーを奏でます。
こちらはスミニャックにあるFURTHER HOTEL。
自然光を活かした空間設計とモダンなインテリアのコントラストに、インスピレーションを受けながら。
その土地や気候、環境の条件を分析して活かすことでユニークな空間になる点では、ヘアデザインも本質が一緒です。
坂元千夏

