髪が変わると気持ちも変わる。加齢によるくせ・うねりを活かす大人のショートヘア

九月、残暑の厳しい東京。
サロンの位置する東銀座の街並みは、古き伝統を映す歌舞伎座や、新しき革新の象徴であるGINZA SIXなど、古きと新しきが交わる唯一無二の場所です。

本日お迎えしたのは三宅愛美さん。二人の息子さんを持つお母様で、メディア関係のお仕事をしていらっしゃいます。

雑誌の撮影でモデルをお願いして以来、10年来のお付き合いになります。

三宅さんは今月47歳の誕生日を迎えたばかり。ミドルエイジに差し掛かり、白髪、くせ・うねりなど、髪質に変化を感じていらっしゃいます。

特に最近は髪がパサつきうまくまとまらず、猛暑厳しい夏は髪を一つに結ってまとめ、下すことはほとんどなかったのだそうです。

また輪郭は三角型、体型はやせ型。肌がくすみ、うるおいや弾力が減り、これまでのヘアデザインを繰り返していては加齢による変化をカバーできないと感じました。

オーダーはお任せとのことでしたので、くせ・うねりを活かすショートヘア、そしてハイライトを施し大人のヘアスタイルへのアップデートをご提案させて頂きました。

大胆なレングスチェンジはウェットでカット。
鏡越しに顔のパーツを確認しながら、ヘアスタイルの長さやウェイトの位置を決め、三宅さんに似合うデザインを見極めて切り進めていきます。

痩せた輪郭に肉付きを演出するべく、頬骨の周りに髪の厚みを作るのがこだわりのディティールの一つ。

また、髪のくせが収まる位置をコームで梳いて毛流れを整えながら切り進めることで、お客様ご自身でのスタイリングの再現性が高まります。

美容師にとってカットのプロセスは、デザインの想像力、ヘアスタイルの設計図、そして、直に髪の素材に触れながら作り上げていく、大変集中力のいる作業です。

カットの終了後は、ハイライトの施術へ移行します。

骨格の立体面をとらえ、太い束と細かい束を織り交ぜながら、白髪の集中する頭頂部や顔周りを中心にハイライトを施します。

加齢によるくせ・うねりがヘアスタイルの毛流れや立体感に変化し、大人のショートヘアにアップデート。

耳元でちらりと除くハイライトはジュエリーのように輝き、肌を明るく照らします。

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ビフォーはいわゆる流行を追いかけた、外はねミディアム丈のヘアスタイル。近年の王道のデザインです。

加齢によるくせやうねりで顔周りや毛先がまとまらず、表情がぼやけていました。

アフターでは髪に艶とまとまりが生まれ表情がはっきりしています。女性像もかわいい印象から、洗練された大人の印象に。

流行を追いかけるヘアデザインは、時によってエイジングの変化とミスマッチになってしまうことがあります。

髪質の変化は、大人のヘアデザインへの移行のサインです。

自身の髪質や輪郭、体型に合ったオンリーワンのヘアデザインに出会うことが、大人への第一歩となります。

人生100年時代。これまでの人類が経験してこなかった長寿の時代で、ミドルエイジはほんのスタートに過ぎないのかもしれません。


年齢の変化を上手に活かす知恵を学び続ける人に、成熟という贈り物ががもたらされるのでしょう。

ヘアスタイル、メイク、ファッションなど、様々な分野で価値観を分かち合える専門家と意見を交わしてみてはいかがでしょうか。


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PROFILE

坂元千夏

2010年、東京・表参道にて美容師のキャリアをスタート。2024年より拠点を銀座に移し、ヘアサロン「CHINATSU SAKAMOTO」をオープン。

サロンワークを中心に、撮影やメディア出演など幅広く活動。「クロワッサン」「ku:nel (クウネル)」(マガジンハウス)、「ハルメク」(ハルメク)、NHK「あさイチ」など、大人世代向けのメディアから多くの支持を受ける。

年齢を重ねた髪の魅力を活かしたパーマデザインを得意とし、ミドル・シニア世代の美をサポート。

世界を旅して得た美的感覚と日本の職人技術を生かした、上質なヘアデザインが評価されている。

Website www.chinatsusakamoto.com

Instagram @chinatsu.hairdresser

CHINATSU SAKAMOTO Hair Salon

〒104-0061 東京都中央区銀座5-12-6 CURAGINZA7F meby RoomB

「東銀座駅」A1出口より徒歩1分 / 「銀座駅」A1・A2出口方面、地下通路にて東銀座駅直結

月/火/水 定休日 木/金/土/日 10:00-19:00

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